西野入直輝│株式会社Geeks 代表取締役

シングルマザーが安心して働き、学び、支え合える社会をつくる「HAGAI」を運営。自身の原体験から、経済的・時間的に厳しい母親たちが笑顔で生きられる環境づくりに挑む。

プロフィール


氏名西野入 直輝(にしのいり なおき)
生年月日1990年12月18日
出身地愛知県江南市
所属/役職株式会社Geeks(ギークス) 代表取締役
経歴2009年3月 愛知県立小牧工業高等学校 化学工業科 卒業
2010年4月 リンナイ株式会社
2015年7月 丸井産業株式会社
2019年12月 個人事業主
2023年9月 株式会社Geeks 設立 代表取締役に就任(現職)
運営サイトHAGAI(シングルマザー支援サイト)https://haguai.jp/
SNSInstagram https://www.facebook.com/nissy_hagai
メディア実績

 

事業内容


解決している社会課題

  • シングルマザーの支援
    経済的・時間的に余裕がないシングルマザーが、仕事を見つけたり、仕事や生活に役立つ知識を学べたりすることができる環境を提供。運営側もシングルマザーが活躍していて、シングルマザーと一緒に社会を変えていく事業を展開している。

提供している商品・サービス

  • 「ビヨママ」(Beyond Mothers Agency)
    シングルマザー向けに無料でお子様を預かりながら働ける場所を提供。案件報酬の80%をシングルマザーに還元。SNSを活用した認知・集客から、営業・クロージングまで、シングルマザーがワンチームとして顧客企業にサービスを提供している。
  • 「はぐあいコミュニティ」
    シングルマザーが無料で利用できるオンラインコミュニティ。弁護士・税理士・行政書士・FP・心理カウンセラーといった専門家に無料で相談できるほか、各種勉強会やセミナーの受講、食品や化粧品など日用品の無償提供、ランドセルや学生服など不用品のシェアリングエコノミー、副業探しなどが行える。
  • 「はぐあいカレッジ」
    仕事に役立つスキルアップや収入アップを目的とした各種教育プログラムをオンラインで学習可能。時間的・経済的に制限があるシングルマザーの方でも完全無料でいつでも利用可能。

インタビュー


事業を始めたきっかけ

母親が20歳の時に結婚し、21歳で私たち双子を出産。出産時、盲腸も見つかり帝王切開することに。命に関わる重度の盲腸だったそうで、「私は死んでもいいから子供を助けて欲しい」と言っていたそうです。
奇跡的に母子ともに無事に出産したものの、すぐに離婚。経済的にも厳しく、愛知県内でボロボロのトタン屋根の家、トイレも汲み取り式で悪臭がするようなひどい環境で育ちました。
母はとにかく働きづめで、無理がたたって私たちが小学6年生の時にはステージ4の子宮頸がんが見つかりました。強がってはいたけれど、トイレが血だらけだったりして、その時「母が死んだら僕らも死ぬんだろうな」と思ったほど、先行きの見えない生活をしていました。
幸い母は手術を受けることができ、今でも元気なのですが、自分を犠牲にして私たち兄弟を育ててくれた母親に「もっと自分を大切にしてほしい」と強く思うようになりました。
工業高校を卒業して、名古屋市に本社があるリンナイに新卒で入社することができました。ところが3年ほどしたところで会社を辞めてしまい、人材派遣や不動産、建築資材などの会社で営業職として転々と働きました。
転機になったのは29歳の頃で、「このままではいかん」と思い、ネジのメーカーで派遣社員として働きながら独学でWebのスキルを学び始めたことです。毎朝5:30に出社して、会社の駐車場でWebスキルの勉強をしていました。それまでパソコンなんて使ったこともないくらいでしたが、「頑張っていつか社長になりたい」と思い、必死に勉強しました。
始めは個人事業としてクラウドソーシングでWebライティングなどSEO関連の仕事をいただけるようになり、売上が上がってきた頃の2023年10月に法人化しました。

事業の拡大方法

会社設立後は得意なSEO周りで収益を得ていたのですが、一本の電話で私の人生が大きく変わりました。
それは、経営のために受けていた研修の課題で「感謝の気持ちを伝える」というものがありました。私は母親に「ありがとう」と電話をかけたのですが、母は泣きながら「あなたから父親を奪ってごめん」という言葉を返してきたんです。
その言葉を聞いたとき、私の頭は真っ白になり、私のために必死で働き、家に帰れば家事や育児に追われる毎日を送っていた母親に、なんて悲しい言葉を言わせてしまったんだと思いました。
ここで、自分に課せられた使命は何か、私が本当にすべきことは何かと考え、これまでの知識や経験を活かしながら「シングルマザーの支援事業」を立ち上げることを決意しました。
シングルマザーを支援する企業や団体は他にもありますが、デジタルに強いところは意外と少ない。そこには私の強みも活かせますし、何よりシングルマザーを本気で助けたいという強い想いがあります。
シングルマザーが経済的にも時間的にも余裕がなく、子供を育てることだけに人生を擦り減らしてしまうのではなく、もっと自由に生き生きと、今の時代だからこそもっと多くの生き方を選択できるべきだと思います。
子供を預けながら仕事ができて、しかも仕事に役立つ知識も学べる。弁護士などの専門家にもいつでも無料で相談でき、食品や化粧品なども提供してもらえる。子供のことだけでなく、化粧品や趣味に時間やお金を使ってもいい。そんな環境を作りました。
まだまだ立ち上がったばかりの事業ですが、すでに多くの方に共感いただき、企業様からも商品提供などの支援が集まり始めています。
まずはこの事業を拡大させ、みんなで手を取り合って「日本一のシングルマザー支援事業」にしていきます。

事業にかける想い

「あなたから父親を奪ってごめん」ではなく、「私の子供に生まれて良かったでしょ?」と心の底から、そして笑顔で胸を張って子供に伝えられるシングルマザーを増やしていきたいと思っています。
日本一、シングルマザーとその子供たちの笑顔をつくる会社を作りたい。シングルマザーと一緒に世界を変え、創造していくという強い想いを持っています。
シングルマザーの支援事業と聞くと、中には「軽い気持ちでやるな」とか、「利益のことをもっと考えろ」とか、「他で稼いでいるからできるんだろう」とか、いろいろ言われます。
私はシングルマザーに育てられた子供の一人として、そういう言葉を言われるたびに本当に悔しい気持ちになります。日本には本当に苦労しているお母さん方が大勢いるのに、「みんなで応援しよう」という気持ちがなぜ伝わらないのかと。
だから、まずはシングルマザーがワンチームとなってSNS集客から営業・クロージングまでお手伝いさせていただくサービス「ビヨママ」(Beyond Mothers Agency)を、「かっこいい!」「ビヨママで稼いでいるママってイケてるよね」と言われるブランドに育てたいと思っています。
慈善事業ではなく、企業や店舗の収益アップで成果を出せるプロフェッショナル集団として「ビヨママ」という存在を確立し、そうした偏見をなくしていきたいです。

目標や夢

弊社が手掛けている事業は、シングルマザーの方々から「めちゃくちゃいい」「本当に困っているところをピンポイントで分かってくれている」と喜ばれています。
弊社の想いや、シングルマザーのこれまでの大変さを知ってもらい、みんなで手を取り合って社会を良くしていこうという動きを作り出していきたいです。
わかりやすく表現しているのが「日本一のシングルマザー支援事業」。できるだけ早く、長くても10年以内には実現させたいです。
そしてその先は海外への進出。海外のシングルマザーも同じ境遇ですし、アジアだけを見ても日本より環境が悪いことが想像できます。日本での成功事例をアジア、そして世界へと広げ、シングルマザー支援の輪を広げていきたいです。
それから学校も作りたいと思っています。私が使命に気づけたのも一つの奇跡のようなもの。子供から大人まで、自分が本当にやりたいことを見つけられる学校があったらいいなと思うんです。
もちろん、妻も世界一幸せにします!

座右の銘や好きな書籍など

私は大事にしている言葉が5つあります。「愛」「感謝」「誠実」「喜び」「楽しみ」。
その他に「口動よりも行動」というフレーズも大切にしています。
世の中には想いを語る人はたくさんいますが、形にできる人は実は少ない。これを行動して形にできる人は信頼され、さらにその先に突き抜けていく。私自身はまだまだ実践できていませんが、こういうことができる経営者でありたいと思っています。
好きな書籍はナポレオン・ヒルの「THINK AND GROW RICH」です。
経営者として、人として大切なことをこの本から教わりました。研修で出会ってから愛読しています。
例えば、人生というのは目的が大切で、心の底から燃え上がるような目標を見つけられれば、それはすでに成功しているようなものだとか。成功するために必要なことが具体的に書かれており、本当に大事だと思わせることばかりなのでおすすめです。

他の経営者様へのメッセージ

シングルマザーの方々に少しでも何かサポートしたいというお気持ちがあれば、ご協力をお願いいたします。
スポンサー企業様も募集していますし、広告主や、シングルマザーの方々に商品やサービスを提供してくださる企業様など、ほんの少しでもご協力いただけると嬉しいです。
また、ぜひ「ビヨママ」のサービスを使っていただきたいです。新規顧客獲得をしたいという企業様は多いと思います。
その他、シングルマザーの支援事業にご興味をお持ちいただけましたらぜひお気軽にお声がけください。

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