
沖縄県で「よもぎ農家」として活動。沖縄県全域によもぎ農家を増やして、農業課題を解決するなど、社会的なテーマにも取り組んでいる。インターネットの世界からアナログの世界に活躍の場を移し、日本を元気にするために力を注いでいる。
プロフィール
| 氏名 | 魚野 正貴(うおの まさき) |
| 生年月日 | 1990年12月17日 |
| 出身地 | 石川県かほく市 |
| 所属/役職 | 株式会社Aina(アイナ) 代表取締役 |
| 経歴 | 2011年10月 個人事業主開始 2013年3月 拓殖大学商学部 卒業 2014年6月 マレーシア・クアラルンプールに移住 2017年5月 SAKANA LTD 設立 2019年10月 世界73ヶ国周遊 2021年7月 日本帰国(沖縄県に移住) 2021年10月 株式会社Aina 設立 代表取締役に就任(現職) |
| 運営サイト | 株式会社Aina(会社ホームページ)https://ainainc.jp/ TE+TE pantry(沖縄産農産物の加工販売)https://tetepantry.com/ |
| SNS | facebook https://www.facebook.com/justin.uono/ |
| メディア実績 | 琉球放送「うちなー企業調査隊2024」 日本テレビ:ZIP特番「2024年移住したい街ランキングベスト10」 |
事業内容
解決している社会課題
- 農家の収入アップ(全国の農家向け)
他の農作物と比較して、よもぎの生産は誰でも簡単に行うことができしかも農薬などのコストがかからない。また年に何度も収穫・出荷できることからキャッシュフロー的にも農家の副収入となりやすい。生産のお手伝いだけでなく、提携農家・委託農家から買い取ることで収入アップに寄与している。 - 農業遊休地の解消
日本には使われなくなった農地やハウスが数多くあり、これらを簡単で手間がかからないよもぎ生産に利活用が可能。日本全国の大切な資源である農業遊休地の解消を目指しています。 - 脱炭素への取り組み
実はよもぎには炭素吸収率を上げ二酸化炭素排出量を抑える可能性がある。よもぎの生産を全国に広げることは地球環境の改善にも繋がり、脱炭素の一助となる活動を広げている。 - 高品質のよもぎの提供(メーカーとして)
沖縄で生産したよもぎは抗酸化の観点で圧倒的に価値が高い。生産量の拡大だけでなく、高品質なよもぎを提供しています。
提供している商品・サービス
- 「株式会社Aina」https://ainainc.jp/
地域にも根ざした地球に優しい農作物の生産、加工、流通、販売を行う。現在は「よもぎ」をメインに沖縄県内に生産農家を増やす活動も行っている。 - 「TE+TE pantry」https://tetepantry.com/
支援先の沖縄農産物の加工食品メーカー。大手商社、大手百貨店との取引実績もあり、ドライフルーツが人気。乾燥・粉末・ペーストに特化した製造技術が定評。
実績
- ビジネススクール事業(経営塾)の立ち上げ
ペンシル株式会社覚田義明(ライオン、雪印、カゴメ、グリコ、リンナイ、全日本空輸といったナショナル企業のHPを作成する会社)と経営塾の開校を担当。元Google米国本社 副社長, 元Google Japan 代表取締役社長の村上憲郎氏が監修、KAIZEN platform 須藤社長、 ChatWork株式会社 山本敏行元社長などに出演いただき、経営塾の事業立ち上げを担当。1期目にして売上1億円成功に寄与。 - グランピング施設の立ち上げ
沖縄県古宇利島でのグランピング事業に立ち上げから参画。有名リゾートを手がける米国・ロス在住の敏腕建築デザイナーを引き入れ、総工費2億円グランピング施設を着工から1年半で完成させる。初年度8,000万円超の売り上げを生むビジネスモデル構築にも寄与する。クラウドファンディングでは3,000万円の調達にも成功。 - オーガニック・マンゴーのブランディング
平均単価1,000円のマンゴーをブランド化し、単価15,000円で販売することに成功。商社や青果店を頼らない販売方法で2期連続完売の実績。
インタビュー
事業を始めたきっかけ
大学在学中から個人事業主としてインターネットビジネスを始めていました。建築、改修、工事、保守、システム開発など100業種以上の見積もりサイトを作って事業譲渡したり、YouTubeでビジネス系のチャンネルを立ち上げて成功させたりしていたんです。さらにその成功ノウハウとして、SEOやライティング、広告などの教材を30商品以上販売して、1商品単発で1億円以上売り上げるというようなことを派手にやっていました。
その後も大手企業のビジネススクールの開校を任させるなど、経済的にも大きく成功して、2014年にはマレーシアのクアラルンプールに移住したり、2019年には73ヶ国を周遊するなど順風満帆な生活をしていました。世界を旅しながらいろんな方のビジネスをプロデューサーの立場からお手伝いして成功させる、そんな生活を長く送っていたんです。
2021年には沖縄県の古宇利島にグランピング施設をゼロから立ち上げるという役目をもらって日本に帰国して、グランピング施設の立ち上げと、地域のマンゴー農家さんから頼まれてオーガニックのマンゴー農家を並行して行っていました。そんなある日、これまで数年に渡って貯めてきたお金が投資詐欺にあってしまい、一夜にしてすべて失うという目に遭ったんです。
これまで資本主義まみれというか、お金を稼ぐことが正義で、そのことに全力で振り切ってきた自分にとって、絶望以上に深いものでした。ちっぽけな島で一人、当てもなく、泡盛のビンを片手に「ちくしょー!」と叫びながらフラフラ歩いていました。見かねた近所の「おじぃ」や「おばぁ」が背中をさすってくれて一緒に泡盛を飲んで、私の事のいきさつを聞いてくれたんです。その他の農家の知人も集まってくれて涙を流しながら「あったけーなぁ」って思ったんです。
そんな経験をしたことで、私の中で価値観が変化し、本当に大切なのはお金よりも人間関係で、次にビジネスを始めるなら「人にとって良いこと。人の助けになることをしよう」って思ったんです。
会社はマンゴー農家を始める時に農業法人として設立し、ある程度、成功はしていたものの、農業の課題には直面していたんですね。ハウスを作るのには数千万円もかかるし、台木から育てて実るまでには4年以上もかかるし、売れる機会は収穫後の年1回に限られる。年に何十回も農薬をかけて整備しなければいけないし、農業物資だって2倍近く値上がるし。挙句の果て、いざ出荷だ!って時にいくら農家が台風を凌いで頑張っても、飛行機が止まったら商品が戻ってきて道の駅で大量に安売りされる。そんなんじゃ誰も続けようって思わないですよね。
そしてこのタイミングで投資詐欺で全資産を溶かしてしまったので、自分だけじゃなく、農業課題を解決して、農家のみんなの収益になる方法を見つけたいと全力で取り組み始めたんです。農業の常識を打ち破って、みんなが収益になるビジネスモデル。そのために農家の方々から話を聞いたり、マーケット調査をしたり、あちこち電話をかけたり直接話を聞いて「よもぎ」にたどり着いたんです。
「よもぎ」は、草餅にも使われるほど、日本では古くから使われてきている植物ですが、調べてみたら日本で栽培している農家がほとんどないんです。古宇利島に移り住んでから支援していた加工食品メーカーにも「よもぎ」ありませんか?と問合せがあるくらい、ニーズはあるけど生産者が少ないニッチな商品なんです。
ただ、いろいろ調べてみたら、食品だけでなく、フーチーバー酒っていう沖縄よもぎを泡盛に漬けるお酒があったり、結構ニーズはあるし、育てるの簡単でほとんど何もしなくても良くって年に10毛作くらいできちゃう優れものだっていうことが分かったんです。農家にとっては遊休地を使ってできるので副業・副収入になるし、これは日本の農業を変えるぞ!って一人息巻いて、よもぎ農家としてデビューしました。
周囲の目は冷ややかで、そんなもの売れないだのなんだのと全員に反対されました。自治体、農業組合、委員会にも掛け合ったし、個人農家にも沢山回って新しい農業のカタチを熱弁して回ったのですが、異端視されて結局、孤独によもぎ農家として成功する姿を見せるしか道はありませんでした。
そんなある日、大阪から社長さんが私のところに訪ねてきて「よもぎを分けて欲しい」と言ってきたんです。聞けばよもぎ蒸しの店舗へよもぎを卸す事業をされているらしく、月に500-600kg、年間で60トンのよもぎを売って欲しいと言われたんです。一方の私は、よもぎ農家として始めたばかりで、年間10kg作れるかどうかというレベル。いい話だけで申し訳ないとその場では断りました。
その社長さん、その後、沖縄中の農家を回ってよもぎを売ってくれないかと探したそうなんですが、誰も作っていなくて、また戻ってきて何とか分けて欲しいと言ってきたんです。私もそこまで買うといってくれるならと、一緒にビジネスをすることになり、よもぎは食品以外にもニーズがあるんだと分かり、このよもぎビジネスを確信を持つようになりました。
事業の拡大方法
一人で始めたよもぎ農家ですが、前に声をかけた方が気になって見に来たり、本当に売れるならやってみようかと、一人、二人と一緒にやるよもぎ農家が増えていきました。よもぎは当社が買い取るので、作れば収益になる、ということを少しずつ知っていただいたんです。安定的に納品してくれる農家さんは20名くらい増えると、そこから数名で農業組合を設立してよもぎだけを栽培するという方々が出て来たり、1万坪の農地をすべてよもぎにするという農家が出て来たり、今、沖縄全域で50名ほど農家が協力してくれるようになりました。
アメリカの起業家、ピーター・ティールの名言に「競争は負け犬のすることが」というものがあり、強く影響を受けているのですが、競合がいる中で事業を始めるよりも、競合がいないところで自分たちだけの絶対領域を作ることが、実は最も早い事業拡大方法なので、今、沖縄農家のみなさんとこの市場を一気に作ろうとしています。もちろんこの輪を大きくして日本全体に広げて、新規就農、新しく農業をやりたいという若者も増やして、日本のために活動していきたいと思っています。
事業にかける想い
よもぎは、沖縄ではフーチバーと呼ばれ、沖縄県民が愛する、沖縄県民のスーパーフードであり、長寿の秘訣でもあります。でもなぜか誰もその魅力を広めようとはしてきませんでした。私は、一緒によもぎ農家として活動してくださっているみなさんとは一緒に、高品質な沖縄よもぎをブランド化し、商品価値を高め、販路開拓や、国内外へ広めていこうとしています。
その他にも、沖縄は戦後男子の人口比率が3%にまで減少してしまったことから、女性が沖縄復興を支えた歴史があります。琉球の女性は強く、そして長寿である。「Strong Wellness」強く健康的なイメージ。よもぎには女性のホルモンバランスを整える効果も期待できる成分が含まれていて、生理痛や更年期障害の緩和にも役立つとされていて、よもぎを広めることが沖縄だけでなく、日本全体を元気にする一助となり、10年後、30年後、100年後に社会や地球にとって良いことにつながると思っています。
目標や夢
最近の私の口癖は「よもぎ王になる!」です。漫画ワンピースのルフィの「海賊王に俺はなる!」や、BLUE GIANTの主人公ダイのように「世界一のサックスプレイヤーになる!」といったメッセージに心が動く、という単純なところがあります。
私たちの事業のミッションは、市場流通するよもぎの10%のシェアを獲得することです。今年度だけで早くも30トン近くのよもぎの生産体制を構築することができています。この時点で日本においてはトップクラスの生産体制だと自負しています。
日本のよもぎの生産使用量は年間1,000トン前後と言われています。現在日本でいえば3%程度のシェアを獲得できています。この市場を世界に目を向けて、ゆくゆくは世界の10%シェアを獲得することを夢見て、世界長寿沖縄の魅力をよもぎを通じて広げていくことが私個人の理想でもあり目標です。
座右の銘や好きな書籍など
座右の銘は、二宮尊徳の「経済なき道徳は悪であり、道徳なき経済は寝言である」と、ピーター・ドラッカーの「会社は誰のものでもなく社会のためにある」です。
この二つはいつも頭にあります。「経済なき~」は、言葉のとおりで、道徳がないビジネスは悪だが、儲からなければ寝言にしかならないという極めて本質をついた言葉です。
「会社は誰のものでもなく~」は、経営の神様、ドラッカーの言葉で、社会の上に立たない企業は、社会の一吹きで消し飛ぶと言ってます。僕がこの言葉を持って来ているのは、やはり今、社会性の強い事業をしていると実感しているからです。もともとインターネットで事業をしている時は自分さえ儲かればそれでいいやと思っていました。しかし、この二人の言葉を思い出した時に、自分の事業は社会の上に成り立つものでなければならないということを思い出させてくれます。そして社会のためにと言って、道徳心がどんなにすばらしくても、儲からなければ寝言をいってることと同じだという意味でも、この二つの言葉は大好きです。
他の経営者様へのメッセージ
沖縄県産の食材や「よもぎ」にご興味がある企業様。具体的には「よもぎ」を活用した食品・美容・健康・フェムテック領域のプロダクトやサービスを取り入れたい方はご相談ください。
日本の農業のため、日本が元気になるために、是非ご一緒にできれば幸いです。


